講習会@東京医科歯科大学
2015年06月29日
先日、研修医時代を過ごしました東京医科歯科大学にて「子どもの歯の外傷」と題しました
講習会に参加して参りました。
当院では沢山の小児患者さんに来院して頂いておりますが、その中で残念なことに
保育園、幼稚園、小学校で転倒、衝突等により「前歯をぶつけた」「口の中を切った」と
救急で来られるお子様も多数いらっしゃいます。
小さなお子様の外傷への対応は大変難しく、その理由として①すでにケガを受傷して来られてるので
精神的にもダメージを受けている ②これから受ける歯科治療への不安 ③折れた歯や組織の整復には
血液や体液、唾液の流入を防ぐ事や固定器具の装着等、緻密な作業を必要とする
④基本的に歯科医院は救急対応する場面が少なく、直ぐに対応できる体制が整ってない
(基本的に歯科医院は予約制で診療している)
といった事で、対応する側にとってもお子様にとってもハードルが高い状況となります。
講習では、とにかく初期対応の重要性、その後のメンテナンスの重要性、
保護者様への説明、、、、大変有意義な講習会となりました。
歯科の講習会は、「インプラント」「審美歯科」「矯正」等、その時のトレンド(表現も良くないですね)
と呼ばれる分野の講習会が必然的に多くなり、このような身近に起こりうる診療にスポットを当てた
講習会が少ない中、貴重な機会を作って下さった医科歯科大学同窓会に感謝しつつ、昔の思い出を
懐かしみながら構内を散策して参りました。
お子さんが受傷しない事が何よりですが、ケガをしてしまうのは元気の証拠。
外傷を負って来院されない事を願いながらも、可及的に対応出来るよう
努めてまいりたいと思います。